『ハーイあっこです』誕生秘話
社内にある喫茶室でビビりながら待っていたら、ニコニコと現れた(家に電話をかけてきた)新聞社の人は、わたしが描いていた朝日新聞社の社員というイメージと全く違っていて……。スマートで若くて明るい、聞き上手な男性でした!
だんだんわたしの緊張がほどけ、話しているうちにわたしはどんどんリラックスしてきて、わたしのウチの様子までベラベラしゃべりはじめたのです。
その方は、ときどき吹き出しながら、「ヘー」とか、「フー」とか、「それで?」とか、興味津々にわたしの話を聞いてくれて。
そのうち断りにきたというのに、段々と承諾する雰囲気になってしまいました。
ついにその人が大笑いしながらわたしを指さし、「そーですよ。それをマンガに描いてくれたらいいんですよ」「みつはしさんの家庭でのできごとを描くだけで、面白いマンガになりますよ!」といわれて、わたしのほうも“そーかー”という気になってしまい、結局、日曜版に『ハーイあっこです』を描くことになりました。
そういうわけで『ハーイあっこです』は、全員ウチの家族がモデルなのです。
シャッキリしてるお姑さん、2人の面白い子供たち、そしてタマに出てくるあっこの旦那さんは、実物よりちょっとハンサムにして、主人公のあっこもわたしよりずっと若く可愛くしました(でも、わたしのつもり)。