通算連続出場1631回

今場所は偉大な記録が誕生した。3日目に前頭10枚目・玉鷲(39歳)が、初土俵から通算連続出場1631回という単独1位を達成。この日、玉鷲は押し出しで勝ち、観客の声援がすごかった。インタビュールームでは「優勝した気分」と言っていた。この日の向正面解説は、玉鷲の師匠である片男波親方(元関脇・玉春日)で、玉鷲は相撲経験もスポーツ経験もなく、ホテルマンを目指していたことなどを話していた。

前頭8枚目・遠藤の「記録の達成の瞬間を土俵下で見られて幸せだった」という感想が、レポーターにより聞けたのも良かった。玉鷲は、力士たちの励みになっているのだ。玉鷲は11日目で5勝だが勝ち越して欲しい。

ところで、11日目の大相撲で見ていて最も力が入って疲れたのが、先場所、横綱・照ノ富士と優勝決定戦をした前頭筆頭・隆の勝と前頭2枚目・王鵬の相撲だ。勝ったのは王鵬で、隆の勝は力つきたようだ。舞の海さんは「死闘」と言っていた。王鵬は11日目で7勝をあげ、勝ち越して欲しい。隆の勝は3勝で負け越して残念だ。

王鵬は2大関を倒したが、7日目の関脇・阿炎との戦いで阿炎の頭がぶつかり、土俵上でふらつき、勝ち残りで土俵下にいた時も目のあたりが腫れあがっていて、見ていて心配した。しかし、その後も頭からぶつかる相撲を取り、解説者たちが王鵬の「心の強さ」を語っていた。10日目の正面解説の境川親方(元小結・両国)は「この人の相撲は気持ちがいいですね。まじめな力士、コツコツやるタイプ」とほめていた。