それぞれの地獄と罪状について
刑期はいずれもとんでもなく長いが 一番短い等活地獄で約1.7兆年、下に行くにつれて年数の桁が上がっていく。
最後の無間地獄が、最悪の者が行く最大に過酷で最大に刑期の長い地獄である。それぞれの地獄と罪状との関係については、次のような設定となっている。
まず、罪状には1殺生、2偸盗(ちゅうとう)、3邪淫、4飲酒、5妄語、6邪見(仏教の因果の道理を謗ること)、7犯持戒人(尼僧などを犯すこと)、8父母と阿羅漢の殺害(など)の八種がある。
そして等活地獄は1だけの罪人を収監する。黒縄地獄は1+2を犯した罪人を収監する。以下、衆合は1〜3、叫喚は1〜4、大叫喚は1〜5、焦熱は1〜6、大焦熱は1〜7ときて、最悪の無間地獄は1〜8の全部の罪を犯した罪人が行く。
何とも妙な設定だ。殺生を犯せば等活地獄で罰を受け、殺生と偸盗の両方をなせば黒縄地獄行きだ。