強くなる為の5つの秘訣

妻曰く、強くなるには5つの秘訣があるのだとか。
一つ目は、ライバルや目標になる人を設定しないこと。

「大谷翔平選手が『憧れるのを辞めましょう』と言ったのは記憶に新しいですがまさにそれ。目標は自分を超えることで、昨日を上回る重量を上げることです」

二つ目は、本格的にスポーツを始めたのが遅かったこと。
「スポーツやってきた人あるあるなのは筋トレが辛いという考え方。〈筋トレしないと強くなれない〉という強迫観念から嫌いな人が多いようです。でも、私は最初から筋トレが楽しかったのでジムは楽しい場所。そんな感じだと強くなれないという人もいますが、結果を出しているんだからこれでいい!」

三つめは、記録保持者だからと天狗にならないこと。
「今回の優勝もそうですが、これは通過点に過ぎません。ポイントは素直に謙虚に教えてもらうこと。私はインスタやXにトレーニングの動画をあげているのですが、これを見て『フォームはこうしたほうがいい』とか『ケガをしないようにはこう』とかいろんなご意見をいただいて参考にしています。合同トレーニングをしませんかとのお誘いもありますが、『私より弱い人はお断り』って(笑)。これは、変な人からのアプローチ除けにもなっています」

四つ目は、トレーニングの記録をつけないこと。
「ジムでよくどの種目で何キロ、何セットなどのトレーニングの記録をつけている人を見かけますが、あまり意味がないのではと。それより事前にやるメニューを決めて、例えば使用するプレートの組み合わせを計算しておくとか。私は1回挙げるのに10枚くらいのプレートをつけますので計算が欠かせません。なので事前にこうしておけば練習に集中できますし、時間の節約にもなります」

五つ目は、ジムで目立つ存在になること。
「女性が結構な重量を上げているだけで目立ちますが、見られているからこそ、ウエアはいつも勝負服でバッチリ決めています。これは注目を集めることで、試合と同じ緊張感を日々体感できるから。もちろん競技会や大会でも、自分のイメージカラーの緑のシングレット(吊りパン)と大会前にグリーンに染めた髪で目立ちまくっています(笑)」

小林和沙さん
(Photo Hiroki Nishioka)