下落によるダメージは長続きしない
下落によるダメージは、通常長続きしない。たとえば第二次世界大戦以降、20%以内の調整であれば回復して下落前の状態に戻るまでの期間は平均4カ月だ(2)。
そして1974年以降にS&P500が10%以上下落したケースを見ると、底を打った翌月には平均8%以上、1年後には平均24%以上上昇している(3)。
金融史上最悪の惨事であった1929年の大暴落の後でさえ、市場は10年も経たずに回復している。
暴落直前の株価のピーク時にニューヨーク証券取引所に投資した不運な投資家も、市場が底を打ってから4年半後の1936年には失ったお金をすべて取り戻せたはずだ。
それが可能だったのは、大恐慌の最中ですら企業は株主に配当金として利益の一部を還元し続けたからだ。