啓発活動を続けて10年
とはいえ、美術界ではまったく無名のコレクターですから、全国の美術館で毎年2ヵ月間の展覧会をするのはとても大変でした。でも、一緒に活動を続けてくれた仲間と、本業も含め応援してくださる人たちのお陰で、何とか10年間続けられています。
本業の合間に行うこの啓発活動はハードで、今でもまだまだ手探りの状態です。それでも、この活動を始める時に小児科医の先生と交わした「始めるからには少しずつでも、10年20年と長く続けて行きましょう」との約束を心に想い、頑張っています。ギネス世界一に認定されたのも、この活動の結果なのです。
このプロジェクトの成長が、病気の子ども達の笑顔を増やす社会貢献活動に結びついていくと思うとやりがいがあります。とはいえ、それを前面に出すわけではなく、「プリンセスミュージアム」の世界観やコレクションに関心を持ってくださる方には、純粋に楽しんでいただきたいと思っています。そんな、来場してくださった方に楽しんでもらった結果、実は社会貢献にもつながっていました、というスタンスが、日本の文化や風土にも馴染むのだと思っています。
10年続けてきて、今では多くの方が足を運んでくださる展覧会に成長しましたが、活動を始めた本来の目的を達成するためには、このプロジェクトをもっともっと広げていかなければならないと感じています。
これまでの10年は全国各地の美術館で展覧会を重ねてきましたが、この歴史的、芸術的にも価値の高いアイテムを活用して世界初の常設の美術館を作り、世界中の人に来てもらえるような場所にしていきたいと思っています。