たまっているのは「感動」子ども時代にヒントがある
じゃあ、埋蔵されているものの源ってなんなのか。
そう聞かれたら、僕は「たぶん、『感動』じゃないかな」と答えます。
仕事でも趣味でも、人は世の中にあるいろいろなものの中から、「かっこいい」「おもしろい」「なんてすてきなんだろう」と心動かされたものに対して、興味をもち、詳しく調べてみたり、さわってみたりと距離を近づけ、実体験を増やしていくものだと思います。
なんにも心が動かないものに対しては、そもそも関心が生まれないから、素通りするだけ。でも、感動がきっかけで体験がたまっていったものに関しては、やがて自分の言葉で語れるようになる。それが「埋蔵物」となって、時間を経るにつれてその量が増していく。
感動する対象は人それぞれで、「70年代のアメリカのロックミュージックについてなら何時間でも語れる」という人もいれば、「塩ラーメンの名店なら任せて」という人もいるでしょう。