自律神経が整う音楽の特徴

そういう意味では、電車の音はこれに当てはまりますし、お経もぴったりです。電車に乗ると眠くなるのにも、不謹慎ながら法事などで眠くなってしまうことにも、きちんと理由があるのです。

自然の音ならば、海の波の音、雨の音なども一定のリズムのくり返しなので、理想的です。クラシック音楽でいうと、バッハやモーツァルトはα波が出やすいといわれていますし、一定のくり返しが続くヨハン・パッヘルベルの『カノン』もα波が出やすい曲の代表です。

その他、私が考える自律神経が整う音楽とはこんなものです。

(1)テンポ:スローなもの。最初から最後まで一定のテンポで進むもの
(2)メロディ:メロディアスなほうがよい。自然に頭に入りやすいもの
(3)音色:立体的で深みのある音。吸い込まれるようなイメージがあるもの

私が考える音楽の一番の魅力は、イメージがどんどん広がることです。心を刺激されて、聴いた曲の個性に合わせてさまざまな感情がわいてきます。

また、聴く人によって、100人聴けば、100とおりの解釈があるのも、単純にすごいことだな、と思います。音楽を聴いて悪いことは何一つないですね。

※本稿は、『老いが逃げていく10の習慣 自律神経さえ整えばすべてうまくいく』(講談社)の一部を再編集したものです。


老いが逃げていく10の習慣 自律神経さえ整えばすべてうまくいく』(著:小林弘幸/講談社)

何もしなければ、乱れてしまう自律神経。

自律神経の第一人者である著者が、暮らしの中で実践していることを中心に、老け込まないコツを医学的視点から語ります。

「私の人生も捨てたもんじゃないな」と必ず思える、毎日が楽しくなるヒントをお届けします。