その生活は徐々に荒れるように

源内は色々なことに手を出したけれども、どれも大成功、にはたどり着けなかったのかもしれません。うーん、これも才気煥発タイプあるある、ですね。

そのため、彼の生活は徐々に荒れるようになります。鉱山開発は行き詰まり、心ならずも書き飛ばした戯作・浄瑠璃も大当たりをとれず、「憤激と自棄」に支配された日々を送るようになったようです。

その後、いろいろあってその生涯を終えることになりますが、ドラマではこれから放送されると思いますので、ここには記しません。ただし、そこでの何ともあっけないというか、不思議な最期については、諸説があります。

なお、「土用の丑の日」というコンセプトを作成したのは源内、文章の起承転結を説明するのに「京都三条糸屋の娘 姉は十八妹は十五 諸国大名弓矢で殺す 糸屋の娘は目で殺す」という名文を作成したのも源内といいますが、いずれも確証はありません。

たくさんの才能を抱え、その人生を駆け抜けた人だとは思いますが、「結局は何したの?」と尋ねられると困ります。

「ウサギとカメ」ならカメの歩みが結局は勝つし、人は夏目漱石先生が仰るように、牛のように進んでいくべきなのかもしれません。

いろいろと考えさせられる人生を送った人、それが平賀源内なのかもしれません。

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