「偽善」と「偽悪」
「偽善」というのはかんたんに言えば「いい子ぶる」というイメージで、まわりによく思われたくてよい行いをすることをさします。
それがまわりから見たときに、その人の「本当の姿」とは違っていると思われ、「あいつは偽善者だ」と非難されるわけです。
「偽悪」はかんたんに言えば「悪ぶる」ことを言うわけですが、まわりの友達(特に身近な仲間)に「いい子ぶってる人間だ」と思われたくないために、わざと悪いことを行ったり発言したりすることになります。
「いい子ぶる」のも「悪ぶる」のも、中高生にはよく見られる行動だけど、どちらも「自分のまわりに良く思われたい」という視点では一致している行動と言うことができます。
人から良く思われたくていいことをする「偽善」も、仲間から良く思われたくて悪ぶる「偽悪」も、行動の中身は違っても、構図は同じです。
しかし、もう一つの視点で見れば、この二つは決定的に違います。
それは、「いい行動は人の役に立つが、悪い行動は多くの場合、人に迷惑をかける」ということです。