加齢によって分泌量が減ってくる「セロトニン」

ところが、残念なことにセロトニンは加齢によって分泌量が減っていきます。同時にメラトニンも減ってしまうので、ベッドに入ってもなかなか眠れない、目は早く覚めるけれどシャッキリしないという日が増えていきます。

起床後にカーテンを開けるだけでも太陽の光を浴びることはできますが、光を浴びる時間が多ければ多いほど、セロトニンの分泌量が増えることがわかっています。

積極的に散歩に出かけることで、太陽光を浴びる時間を増やしてみてはどうでしょうか?脳の活性化には、「予期せぬ出会い」も効果的です。脳は新しい経験や知識を入れると刺激されます。

見たことのない景色や思いがけない人やモノと遭遇し、うれしい驚きや喜びがあると脳機能が向上するのです。よく知っている生活圏内でも、1本違う路地に入ってみるとそこは新しい世界です。

いつもは電車に乗ってしまう区間を歩いてみるだけでも、「こっちでいいのかな?」「こんな家があるのか」と未知との遭遇の連続です。

朝の散歩は脳にとっての思いがけない幸運(セレンディピティ)をもたらしてくれるかもしれません。

 

※本稿は『脳を鍛える!人生は65歳からが面白い』(扶桑社)の一部を再編集したものです。


脳を鍛える!人生は65歳からが面白い』(著:川島隆太/扶桑社)

60代からこそ脳を鍛えよう!

仕事も子育てもひと段落し、時間や心理的な余裕が生まれる65歳からは、
いわば人生のゴールデンタイム。
これから「自分はどう生きたいのか」を考えてみる絶好のタイミングなのです。

食事、運動、睡眠、人間関係…。
脳トレの第一人者・川島隆太氏が教える、
認知症にならずに「上手に老いる」ための脳を鍛える習慣!