頭の回転を速くするカギは朝にある
日本には「早起きは三文の徳」ということわざがありますが、西洋にも「朝の時間は、口に金(きん)をくわえている」(ドイツ)、「早起き鳥は虫を捕まえる」(イギリス)という言葉があります。
朝早く起きて活動を始めると、心身ともにいい結果をもたらすということを、先人たちは科学的に証明されていなくても経験として感じていたのでしょうか。
一般的に、脳がいちばん働くのは朝と言われています。目覚めたのち、朝食をとってエネルギーを得ると、脳はとてもコンディションが良好になり、よく働くようになるのです。
そして、1日のスタートとなる朝に脳を積極的に働かせることには、2つのメリットがあります。
ひとつ目は、短期的なメリットで、1日しか行わなくても効果があります。1日の始まりに脳を積極的に働かせると、特に午前中は処理速度や記憶力が上がった状態を保つことができます。
この効果を狙って、学校教育の現場では「0時間目の読書」「朝の計算小テスト」など、始業時間前の時間を活用する例が多く見られます。
即効性があるので、「始業後すぐに集中したい」「今日はここいちばんの正念場で、朝からトップギアの状態で議論したい」という日には、朝食後に意識して脳を働かせてみるといいでしょう。