環境の変化によって症状が現れたAさん

ある企業の研究部門に専門職として入社したAさん(男性30代)は、結果も出しながらいきいきと仕事をしていましたが、その成果が認められて管理職に就いた途端、仕事に集中できなくなり遅刻や欠勤が目立つようになりました。

のちに、Aさんには、発達障害の1つである自閉スペクトラム症の“傾向”があることが分かりました。

自閉スペクトラム症には、興味の対象が限られていたり、イマジネーション・コミュニケーションが得意でなかったりという特徴があります。

Aさんの場合は、管理職になって外部の人や部下とのコミュニケーションの機会が増えたことでストレス過多となり、仕事への集中力が切れ、勤怠が乱れるというストレス反応が現れました。環境への適応が難しくなったということです。