食生活の変化

日本では多くの一般家庭に漬物が常備されているのと近い感覚ですね。

そして、パンにはバターをつけて食べ、食後のデザートにはヨーグルト、といった具合に、フランス人はほぼ毎日、バター、生クリーム、チーズといった大量の乳製品を摂取しているのです。

私は29歳まで日本で生活していて、その後フランスに渡りました。そんな日本仕様の私の胃腸がこの重たいフランスの食文化に馴染めるわけもなく……。

もっと若い頃からフランスの食事に慣れ親しんでいたら結果は違ったのかもしれませんが、30歳近くなってからの大きな食生活の変化に、私の体は適応できなかったのです。

そこで、食生活を改めるようになりました。

それまではせっかくフランスに来たのだからと、アジア食品店やレストランにも行かず、できるだけ現地のものを食べるようにしていましたが、思い切ってフランス料理を中心とした食生活をやめ、食べ慣れていた和食中心の食事に徐々にシフトさせていったのです。

体を作り、エネルギーになるのは日々の食事なので、そこで無理するのはやめようと決めたのです。

 

私が決める、私の幸せ』(著:大畑典子/ワニブックス)