40代になって変化
40代になって漫画の仕事が忙しくなり、睡眠不足のせいで肌艶は消失し、子どもや夫と行動することも多くなったからか、ある時期を境に、徐々に“シニョリーナ”が既婚女性向けの“シニョーラ”へと変わった。
“シニョーラ”はフランス語の“マダム”と比べてどこか庶民的な印象がある。イタリアでも自分の妻をおだてる時、わざと妻をフランス語で「マダーム」などと呼びかける夫もいる。
当然こうした敬称は見た目で判断するものではない。どんなに若くても、既婚者であれば“シニョーラ”だが、判断が難しい場合もある。50代の独身の友人もふだんはシニョーラ扱いだが、「失礼ね、私はシニョリーナよ!と言い返すのもねえ」と苦笑いをしていた。