パンを食べ過ぎてしまうことが問題!
スカルペッタの発祥は南イタリアらしいですが、私の感覚では今はイタリア全土でやっていて、間違いなくトスカーナ人はスカルペッタが大好き。
塩が入ってないトスカーナパンだからこそ、スカルペッタをしても余分な味がなくて美味しく食べられます。
トスカーナパンには塩が入ってないのは、スカルペッタのためなのか?と思ってしまうほどに……。
面白い響きのこの言葉の語源には諸説ありますが、その一つがScarpe(スカルぺ=靴)に縮小辞の-tta(=小さな靴)がついたもの。
お皿のソースをすくうパンの動きが、地面にすって歩いて土を掃く靴に似ているからだそう。
ソースを残さず最後まで食べることが貧しい人の行いだということで、欠乏を意味するScarsettaが語源である、という説もあります。
しかし、今は後者の「貧しいから仕方なく最後まで食べる」ではありません。スカルペッタは食べ物を無駄にしない、美味しいものは全部食べる、という、人間のモラルにも本能にも叶った素晴らしい習慣だと思います。
問題は、とにかくパンを食べ過ぎてしまうこと、それくらいでしょうか?
賛同していただける皆さんは、イタリアに来たらぜひ、スカルペッタを。最後の最後まで美味しい料理を味わい尽くしましょう!