ピッツァについては…
もう一つのピッツァでは、味や質よりも頻度にこだわりを感じます。
わが家では自家製の天然酵母で作った生地を使い、毎週金曜日の晩にピッツァを作るのですが、生地がうまく膨らまずにあまり満足度が高くない時も。
しかしそれに対しては「これはこれで美味しい」と、とても寛容なくせに、生地を仕込むのを忘れたり、時間がなかったりして「今晩はピッツァできないのだけど」と言うと、「じゃあピッツェリアでテイクアウトしよう!」「あ、スーパーで26×38(夫が好きな市販品の冷凍ピッツァ)買ってこようか?」こんなふうに、前のめりでどうにかしてピッツァを食べようとします。
私が作るピッツァを喜んで食べてくれますが、いやはや、ピッツァであれば基本なんでも良い、なんでも良いから週に1回は絶対に食べたいのでしょう。
パスタの回数が減るのは我慢できても、週1のピッツァだけは絶対にやめられそうにありません。
そう考えると、イタリア料理を代表するのはやはり「パスタ」と「ピッツァ」。世界中の皆さんが連想するのは、あながち間違いではないようです。
※本稿は『イタリア流。』(大和出版)の一部を再編集したものです。
『イタリア流。』(著:中山久美子/大和出版)
「ちゃんとしない&気負わない」からいつも軽やか!
日々の暮らしから処世術まで、イタリア在住20年余り、日伊通訳&コーディネイターが、毎日なんだかんだあっても、「人生を楽しめる天才」イタリア人の貴いすべてを明かす。