服の脱ぎ着にも時間がかかります。着替えるだけで一苦労。お若い方は無意識にやっていると思うけど、トレーナーやセーターを脱ぐときって、腕をクロスさせて裾をめくりあげるでしょ。その「クロスして、裾をめくりあげて、頭を抜く」という動作がなかなか苦しい。じゃあどうするかというと、片方ずつ袖口を引っ張って肩を抜いていくことになるわけです。

体の大きさは変わっていないけれど着脱のしやすさを優先して、もともとMサイズのところをXLサイズにしたりして工夫しています。できなくなったことを嘆いていてもしょうがないですからね。

そもそも私は洋服の締めつけが苦手。それで15年ほど前から、近所の布地屋さんでお気に入りの布を選んでは、裁縫が得意な娘の友だちに、私のこだわりを詰め込んだ同じ形のワンピースを何枚も縫ってもらっているんです。

襟ぐりが広いと、年齢による首元の貧相さが目立ってしまうから、首まわりは小さめにして、腕を動かしやすいように、アームホールは大きめにゆったりとさせて。軽さを重視して、裏地は付けないといった具合です。

それと大事なのは、明るい色であること。白い髪の毛に似合うし、顔色も明るくなって元気に見える。それに、気分が明るくなるでしょう? そこにカラフルなアクセサリーや眼鏡、スカーフなどを娘のりお(アートディレクターのくぼしまりおさん)にコーディネートしてもらいながら、今の自分に合うおしゃれを楽しんでいます。

眼鏡は老眼対策でもあるけれど、カラフルでかわいいものをかけていると、不思議と顔や目元のシワにみんなの目が向かないのもいいところね。