「白眉毛が懐かしい」

台本を読んだら、「あの白眉毛が」って書いてあったので、そう言われるぐらいのものをつけないといけないという話になりました。 演出の大原さんが、「大胆にやった方がいいです」と言ったので、かつら屋さんに依頼して作っていただいたんです。

(『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』/(c)NHK)

扮装あわせのときに眉毛をつけたら前が見えない。両端が長いので、すごく視野が狭くなっていました。「左右同じじゃない方がいいですよね」とか相談しながら、長い眉毛を少しずつ作って完成した形です。左の眉毛が長かったので、左に向くときには不安でした。今はあの眉毛が懐かしくて、記念に持って帰ろうかと思っているくらいです。

最初に映ったときにはただ歩いただけで、眉毛の長さが全くわかりませんでした。次のときに見たら、「これはちょっと大げさなんじゃないかな」とやや反省しましたけども、周りがいいというのでこれでいいかなとなりました。

割とまめにいろんな手紙をくださるファンの方が何人かいらっしゃるんですけど、そういう方たちが「あの眉毛がちょっとやりすぎじゃないか」と書かれたものもありましたね。

最初にカツラをかぶったときって絶対似合わない。 でも、ひと月、ふた月ぐらいすると不自然さがなくなる。かつらが変わるわけないので、顔が変わってるんだなと思います。

だから眉毛も何と言われようと別にどうとでもない。ただ、面白いと言ってくださった方は結構いました。模型仲間から受けましたけどね。