担任からの愛のムチ
我が愛する担任は、バカ男を真剣に叱った。これを愛のムチと呼ばずなんと呼ぶ。愛のムチ……、死語だ。
深く理解させたムチでもあった。女の子をいじめるなんざ言語道断であり、男は女を守り愛する生き物だ。女から愛されなくとも、愛するのが男なのだと。
そんな社会を生きた昭和後期世代にとって、男女に多様性もへったくれもない。だが現代においては誤った考え方なのを、仕方なしだと認める。
だが信じて生きた価値観までも否定されるのは、絶対に違うと訴える。
男は男らしく、これからも生きていこうではないか。
※本稿は、『俺たちの昭和後期』(ワニブックス)の一部を再編集したものです。
『俺たちの昭和後期』(著:北村明広/ワニブックス)
大阪万博後の昭和46年からミラクルジャパンを成し遂げた昭和64年まで――
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