近所のお宅を勝手に「応接室」に

柴田 外に飲みに行かなくなった代わりに、「飲むんだったら、うちに来て」と声をかけるようになりました。簡単な料理を作って、新年会や納涼会など、ことあるごとに人を呼んでます。いいお肉をいただいた時も、それにかこつけて「よかったら来ない?」とか。

田村 それはお仕事関係の人?

柴田 劇団の後輩を呼ぶこともあるけれど、近所の人たちに声をかけます。先日も、隣の子どもが大学を卒業したと聞いて、「じゃあ、卒業祝いにみんなで食べにきませんか?」みたいな。

田村 私は14階建てのマンションに住んでるんだけど、それぞれ仕切られたお部屋で暮らしているでしょう? 個人の世界が守られつつ、ドアを開ければ隣近所があるのが私には合っているの。住民の理事会なんかで顔を合わせる人も多いから、ちょっとしたお友だちがいっぱい。

柴田 同じところに長く住んでいらっしゃるんですか?

田村 この前同じフロアで仲良くしてくれている女性に、「もう20年になるわね」と言ったら、「いえ、40年です」と言われちゃった(笑)。《ゴミ屋敷》状態の私の部屋と違い、その方はお部屋がすご~くきれい。

夫を亡くされてひとり暮らしなんだけど、私のところに取材の方とかが見えると、うちはお茶を出すスペースがないから、そのお宅に勝手に連れてっちゃう。「うちの応接室です」って。(笑)

柴田 アハハハ、素敵!