「心」が本来あるべき姿ではなくなっている
私は、迷い過ぎて決められないことの本質は「本来の自己」を失っているためだと考えます。
迷いの心に振りまわされてしまうのは、心が本来あるべき姿ではなくなっているからです。
人間は一点の曇りもない無垢な心で生まれてきます。それを「本来の自己=仏性(ぶっしょう)」といいます。
無垢な心である「本来の自己」も、長い年月を生きていくうちにさまざまな経験をとおして「執着」「妄想」「不安」「怒り」など負の感情に覆われていきます。そこで、本来あるべき心を取り戻すのに役立つのが禅の教えです。