「『日々、ためす、楽しむ』。これこそが、若々しさの秘訣です」そう語るのは、著者累計1000万部を超えるベストセラー作家であり、長年高齢者医療の現場に携わる精神科医・和田秀樹先生。そんな和田先生の著書『60歳からはわたしらしく若返る: 一生、元気に美しく年を重ねられる365のヒント』から一部引用・再編集し、「脳・心・体に自信を持ち続けるために取り入れたいこと」を、当連載にてご提案します。今回のテーマは「喜怒哀楽の『怒』に注意」です。
喜怒哀楽の「怒」に注意
年をとり、怒りっぽくなったと感じることはありませんか?
感情のコントロールは、年齢にかかわらず簡単なことではありません。
しかし、年をとってカッとしやすくなったなら、それは前頭葉の老化が原因かもしれません。
前頭葉には、感情コントロールの役割があります。脳内の大脳辺縁系という部位から突きあげられてくるさまざまな感情を、理性でコントロールするのです。
前頭葉の機能が低下すると、まず感情の老化が表れます。若い世代ほどよく笑い、よく泣きますが、中年を過ぎるころから豊かな感情表現が少なくなり、ムッツリ顔になりがちです。そして感情の老化は感情コントロールも難しくします。