いも類を加えた料理がひと皿で栄養が整う理由

中高年になって少食になってくると、何種類も食事を作るのがだんだんしんどくなってくるもの。

主食、主菜、副菜のすべてを用意するのが健康のために理想的とわかっていても、料理が好きな人以外、毎日続けるのは難しいと思います。

少ない品数でも栄養バランスを整え、エネルギー量も増やしたいなら、積極的に使ってほしいのが、じゃがいも、さつまいも、さといもなどのいも類です。

いも類を野菜と勘違いしている方は少なくないのですが、糖質が多いいも類は、栄養学的に野菜には含まれません。ごはんと同じ炭水化物のグループに入ります。

少食の方や調理が面倒になってきた方は、シチューを作るとき、必ずいも類を入れましょう。

ごはんやパンの代わりになるので、主食を用意しなくても炭水化物も摂取でき、そのひと皿だけで栄養バランスが整いやすいのです。

同様に、大きなじゃがいもがゴロゴロ入ったポトフやスープカレーなども、ひと皿で食事になりやすいメニューです。

和食なら、肉じゃがはもちろん、煮しめや筑前煮がよいでしょう。こちらもごはんを炊かなくてもエネルギーを補給できます。

ただし、どのメニューもごはんやパンを用意しないのであれば、いも類はいつもより多めに入れるようにしてください。切るときも、少し大きめにしたほうが食べ応えが出ます。

ちなみに、糖尿病の食事療法では、いも類の摂取量が制限されます。それだけ糖質が摂れる食物だということです。

つまり、少食の方やエネルギーが不足している方には、積極的に料理に取り入れていただきたい食物ということになります。

また、ひと皿で済むメニューは後片づけもカンタンなので、その点でも自炊の負担感を軽くできます。