60歳を超えると「昔ほど食欲が湧かない」「食べる量がガクンと減った」「料理をするのが億劫になった」という声が多く聞かれるようになります。自身もそのひとりだという、管理栄養士の森由香子さんが編み出した、「がんばらず」に作れて「少量」でも栄養バランスが整い、健康管理がきちんとできる食べ方とは――。『60歳からの「少食」でも病気にならない食べ方』より一部を抜粋して紹介します。
「かたまり肉」をゆでておくだけで数日は安心!楽ちん!
中高年の女性や少食の方からよく聞かれるのが、「肉はあまり食べていません」という声です。
特に少食な方は、若い頃から肉が苦手な人が多く、ただでさえ不足しがちなたんぱく質が摂れていない人が少なくありません。
中高年の方は、毎日の食事でたんぱく質をしっかり摂らないと、筋肉量がどんどん減少し、疲れやすい体になっていきます。
そして、動かないことでますます筋肉が落ちていき、やがては「虚弱」を意味する「フレイル」になりかねません。
フレイルが進行すれば、筋肉量の減少により手足が思うように動かなくなって、要介護になってしまうケースも出てくるのです。
いつまでも元気な体を維持したいのであれば、毎日、たとえ1食でも必ず肉を食べるようにしたほうがよいでしょう。