歩かない人は、睡眠の量も質も低下する

あまり歩かない人には、まったく逆のことが起こります。

便秘で消化器内科を受診すると、歩行習慣や食習慣を聞かれることもなく便秘薬が処方されることがよくあります。

歩かない人は日光を浴びないので睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌が悪く、また適度な疲労感も得られないので睡眠の量も質も低下します。

不眠を訴えて近所のクリニックに行くと安易に睡眠薬が処方されがちですが、こまめな歩行習慣だけで確実に改善します。

不眠や気分の落ち込みで精神科や心療内科を受診する人がいます。すると安易にSSRIなどのいわゆる抗うつ薬が処方され、改善しないままさまざまな副作用にも悩まされるなど、悪循環に陥っている人もよく見かけます。

歩く習慣がないばかりに、さまざまな不調が起きて、いくつもの病院をめぐり、大量の薬を処方されて薬害に苦しんでしまう。そのような人が多すぎると思います。

薬の副作用に対して別の薬を上乗せで処方されて処方薬が増える「処方カスケード」もあります。しかし歩行習慣で悪循環を断ち切ることができます。

もし便秘で悩んでいるのなら、歩くことが1番です。歩くことで、自律神経の機能が整い、睡眠の質がよくなり、便秘は緩和されます。極めて単純な話です。

 

歩いて自律神経の機能を整える(写真提供:Photo AC)