いろんな逝き方
お金がなくても大丈夫。
「死ぬときには6000円だけ持っていればいい」と言って死んでいった人もいます。死ぬ間際に最後に持っていた2万円で、みんなでメロンパーティをして、泣きながらメロンを食べた人たちもいました。
最後に音楽にこだわった人たちもいました。家族関係がうまくいかず、ひどい目にあわされていた環境から自立をし、自分の店を持って、小さな成功を残して、そして逝きました。
「家族は呼ばなくていい」と彼女。数人の友達が彼女を支えました。
最後はエディット・ピアフのシャンソン「水に流して」をかけてほしいというので、枕元に何度もその曲が流れました。原曲のタイトル “Non, je ne regrette rien” は「いいえ、私はなにも思い残すことはない」という意味だそうです。
最期の顔は穏やかでした。