寿命を延ばし、脳を元気にする鎌田式「歩き方改革」

ウォーキングは副作用ゼロの「歩く薬」。そして、「歩き方」を少し変えるだけで、その効果を高めることができます。

意識すべきは、歩数よりも「歩く速度」。

米ピッツバーグ大学が3万人以上の高齢者を6~21年間にわたって調査したところ、65歳の男性の例では、秒速1.6mで歩く人の平均寿命が95歳以上、秒速0.8mでは約80歳、秒速0.2mでは約74歳と差がついたのだとか。

鎌田の歩行速度は秒速1.3mで、今年中に秒速1.6mが目標。10mの距離を6.25秒の速歩きで、90歳の壁を元気に越えるつもりです。

まずは散歩のとき、歩幅を10cm広くする「幅広歩行」を取り入れてみましょう。人が多いときは普通に歩き、人が少ないときは「幅広歩行」。

30秒程度取り入れるだけでも、ウォーキングの効果が変わってきます。

またウォーキングは、脳血流を上げて脳を活性化させ、景色を見たり、道順を覚えたりすることで空間認知能力を育むなど、脳活効果も大。

そこで、さらに脳を使うひと工夫。ゲーム感覚で楽しめる「目的」を設定してみてください。

たとえば、ポストや花や車など「赤いもの」をいくつ探せるかチャレンジすると、集中力や注意力、視覚情報の処理能力が鍛えられますし、車のナンバーを覚えて、歩きながら何度か思い出してつぶやけば、海馬(かいば)が刺激されて、短期記憶力が高まります。

さて、今日はどんな「お題」で歩きましょうか?

歩数より速度が大切!(写真はイメージ/写真提供:Photo AC)