(写真提供:Photo AC)
AIが急速に発達する現代、どのように子育てをしていけばよいか、不安や疑問を抱えている親御さんもいるのではないでしょうか。スタディサプリ教育AI研究所所長の小宮山利恵子さんは、アントレプレナーシップ(起業家精神)に基づいた教育を通して「ゼロからイチを生み出す力=ゼロイチ力」を育てることが、これからの社会で求められると話します。そこで今回は、小宮山さんの著書『好奇心でゼロからイチを生み出す 「なぜ? どうして?」の伸ばし方』から、一部を抜粋してお届けします。

アントレプレナーシップ教育で総合型選抜入試にも強くなる

教育情報に敏感な方はすでにご存じかもしれませんが、ここ数年、大学入試に大きな変化が起きています。私たち親世代が受けてきた一般入試枠が減り、私立大学は総合型選抜と学校推薦型選抜の入学者数が約60%まで増えているのです。

また、国立大学でも東北大や筑波大など、総合型選抜・学校推薦型選抜が30%と高い比率の大学もあります。

「スタディサプリ進路」の解説によると、学校推薦型選抜と総合型選抜に向くタイプの共通点は「大学でやりたいことが明確な人」です。

また、総合型選抜では「1、2年のときからさまざまな活動をしてきた人」「自分で考えたり行動したりするのが好きな人」が向いています。

文科省が発表している「学力の3要素」は、共通テストで求められる「知識・技術」「思考力・判断力・表現力」に加えて、選抜入試の評価ポイントとなる「主体性・多様性・協働性」も入っています。これは、アントレプレナーシップ教育(以下、アントレ教育)で伸びる力です。

<『好奇心でゼロからイチを生み出す 「なぜ? どうして?」の伸ばし方』より>

日本財団が2024年に実施した「18歳意識調査」によると、日本の子どもたちは将来の夢や目標を持ちにくい傾向がありますが、アントレ教育は、子どもが自分の好きなことややりたいことを見つける助けになるのです。