頭痛をケアする「耳マッサージ」

頑張り屋の人に多い症状に、頭痛があります。仕事をするうちに呼吸が浅くなり、肩や顔に力が入って、頭を支える首や頭部の筋肉が固くなって頭痛が起こる。

自律神経のうち交感神経が過剰に高まると、このような頭痛が生じやすくなります。

バリバリと仕事をして、同じ姿勢のまま集中し、まるで息をしていないかのような人に、このタイプの頭痛が多いです。

一方で、気温や気圧など、天気の変化によって頭痛が起こることもあります。気圧の変化は、耳の奥にある「内耳」という器官で感知しますが、台風や低気圧など大きな変化が刺激となって自律神経に影響が出て、血管の収縮・拡張の変動などにより頭痛が起こると考えられています。

気象病の体質がある人でも、毎回ではなく、ストレスを感じるときに起こりやすいと言われます。頭痛の原因は複合的で、何かひとつが原因であるとは限りません。

頭痛は働く人のパフォーマンスを下げ、仕事の効率を減退させる要因になります。

1か月に数回程度の頭痛であれば、市販の鎮痛剤で対処できます。大事なことは、我慢せず軽症のうちに薬を飲むことです。ひどくなってから薬を飲んでも効果はありません。

ただ、薬をなるべく飲みたくない人やほかの方法で対処したい人へのおすすめは「耳マッサージ」です。

両手で両耳をつかみ、上・下・横に何度か気持ちいいくらいの強さで引っ張ります。

次に、両手で耳をおおって、温めるイメージで優しく触れてみます。

耳の周りの血流が改善し、リラックスできることを目的にしています。

心療内科や精神科の外来でも、積極的におすすめしている方法です。

 

大きく伸びをする(写真はイメージ・写真提供:Photo AC)