人はどうしても偏った食材を選びがち
ときどき、「ブロッコリーが体に良いって聞いたから」などと、限られた種類の野菜ばかり食べている人を見かけます。
彼らは、「きゅうりやもやしなどの『栄養がない』野菜を食べるなら、ブロッコリーを食べたほうが合理的だ」と考えているのでしょうが、じつは非合理の極みです。
ブロッコリーにはブロッコリーならではの栄養素があるように、きゅうりにはきゅうりならではの、もやしにはもやしならではの栄養素があります。そうしたものをまんべんなく摂っていくのが頭の良い方法です。
それでも人は、どうしても偏った食材を選びがちです。だから、ときには意識的に、「今日は、これまで買ったことのない野菜を1つ買ってみよう」と決めてスーパーに行くのも良いでしょう。
なお、厚生労働省が推奨している成人の1日の野菜摂取量は350グラムですが、どの年代の人も、それより少ない量しか摂っていない現状があります。どの年代もだいたい100グラムくらいの野菜が足りていません。野菜の100グラムは、トマトや玉ねぎなら半玉程度、キャベツなら1/8カット、きゅうりやなすなら1本くらいが目安です。
基本的に野菜は、加熱するとビタミン類が消失しやすいので、生で食べるのが栄養的には一番です。ただ、生では量が食べられないので、おひたしや鍋にして、さまざまな野菜を多く食べる工夫も必要です。