1日のエネルギー消費量と摂取量はどのくらいになるの?
体重は、食事で摂取したエネルギー量(エネルギー摂取量)と運動などで消費したエネルギー量(エネルギー消費量)とのあいだのバランスで主に決まります。エネルギー摂取量のほうが消費量よりも多いと体重は増え、反対にエネルギー消費量のほうが多ければ、体重は減ります。体重を減らそうとした場合、まず自分自身のエネルギー摂取量と消費量の現状を知ることが重要です。
エネルギー摂取量を正確に調べようとした場合、食事調査を行わなければなりませんが、スーパーやコンビニエンスストアなどでお惣菜やお弁当を買った場合には、商品ラベルに記載されている情報が参考になります。また、レストランではメニューにそれぞれの料理のエネルギー量が記載されていることもありますし、ネット検索すれば、一般的な料理のおおよそのエネルギー量を調べることができます。
一方、エネルギー消費量はどのように調べたらよいのでしょうか? エネルギー消費量には、(1)生命活動を維持するために使われる「基礎代謝量」、(2)摂取した食べ物を消化・吸収するために使われる「食事誘発性熱産生」、(3)運動や家事・労働などで体を動かすために使われる「活動時代謝量」という三つがあります。このなかでもっとも大きいものが基礎代謝量で、1日の総エネルギー消費量のうち、約60パーセントを占めます。では、1日の基礎代謝量は実際どのくらいになるのでしょうか?
基礎代謝量を算出するための推定式を下図に示しました(自分自身の基礎代謝量がどのくらいになるのか、ぜひ一度計算してみてください)(1)。標準的な体型の成人女性でおおよそ~1200キロカロリー、男性では~1500キロカロリー程度になります。ちなみに、牛丼の並盛り1杯が約600キロカロリーなので、丸一日中何をしなくても、生命活動を維持するだけで牛丼2─2.5杯分のエネルギーを使っていることになります。
