活動時代謝量の求め方

基礎代謝量の次に多いのは活動時代謝量で、METsという指標を使って計算することができます。METsとは、その活動・運動を行ったときのエネルギー消費量が安静状態の何倍になるのかを表した指標です(下図)。この数値に自分の体重を掛けた(乗じた)値が、その活動・運動を1時間行ったときのおおよそのエネルギー消費量となります。

<『よく聞く健康知識、どうなってるの?』より>

たとえば、体重60キログラムの人がウォーキング(METs:4)を1時間行った場合、240キロカロリーのエネルギーを消費したと計算できます(より正確にエネルギー消費量を推定したい場合には、この値にさらに1.05を乗じてください)。当然のことながら、強度の高い(METsの数値が大きな運動)を、長時間にわたって行うほど、エネルギー消費量が大きくなります。

基礎代謝量と活動時代謝量で1日の総エネルギー消費量の大部分(約9割)を占めるので(残りの1割は食事誘発性熱産生となります)、上記の計算で求めた数値を合算すれば、1日の総エネルギー消費量のおおよその値を算出できます(さらに正確に算出したい場合には、その値を0.9で割ることで求められます)。

同様に、基礎代謝量の値を0.6で割ることでも(基礎代謝量は全体の6割を占めるので)、総エネルギー消費量のおおよその値を算出できます(女性で~2000キロカロリー、男性で~2500キロカロリー程度になります)。このエネルギー消費量のほうがエネルギー摂取量よりも多くなる状況が続けば、体重は減っていきます。