Q.いびきを注意されたけど、自覚がありません
A. 「睡眠時無呼吸症候群」の可能性が
身近な人からいびきを指摘されたら、睡眠時無呼吸症候群を疑ってみましょう。中年男性に多い病気と思われがちですが、更年期以降は女性にも増え、シニアでは男女比はほぼ同じ。あごが小さい、首回りの脂肪が多い、鼻詰まりがある、飲酒の習慣があると起きやすくなりますが、加齢で口や喉の筋肉がゆるむことも呼吸が止まる要因に。
睡眠中に何度も呼吸が止まって血中酸素濃度の低下が繰り返されるため、心臓や血管に過度の負担がかかります。そのため高血圧など生活習慣病のリスクが高まるだけでなく、脳卒中や心臓発作を起こす危険も。夜間頻尿、昼間の強い眠気の原因にもなります。
本格的な治療は、呼吸器内科、耳鼻咽喉科、睡眠の専門科で受けられます。近年は自宅で簡単に脳波と血中酸素濃度を測り、自分の睡眠を「見える化」する測定サービスも登場。無呼吸症候群は自覚がない人がとても多く、私たちが提供するこのサービスによって、治療が必要とわかったケースも少なくありません。
また逆に、不眠を訴えていた人が脳波ではしっかり眠れていることがわかり、その後は安心して眠れるようになった例も。長い人生を健康に過ごすためにも、自分の睡眠を見直す機会を持ってみてはいかがでしょうか。