50度洗いの理屈

この50度洗いの理屈、つまり「野菜の歯ごたえを残すならゆっくり弱火で加熱すればいい」というのは、もともと料理を仕事にしている人には常識でした。

でも、サラダで食べようという生野菜を「まず50度のお湯につけましょう」という方法を提唱した人がいなかったので、当時大きな話題になったのだと思います。

お湯をわかすより水につけておく方が手っとり早いですし、だいたいサラダはすぐに食べることが多いので、私は普段、50度洗いをすることはありません。水に数分つけておくだけです。

 

※本稿は、『プロが大切にしている たった一つの料理のルール』(青春出版社)の一部を再編集したものです。

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プロが大切にしている たった一つの料理のルール』(著:水島弘史/青春出版社)

本書は、プロの料理人である著者が、味つけの要となる「たった一つのルール」、つまり塩加減を軸に、食材への火の通し方、味の組み立て方についてやさしく解説します。

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