筆者の関容子さん(左)と

鹿賀さんはこの夏、日本オリジナルのミュージカル『ある男』に出演する。

――オリジナルミュージカルは、『シラノ』『デスノート』『生きる』に続いてこれで4本目になります。平野啓一郎先生の原作を2時間のミュージカルに仕上げるわけです。やっぱり一から作っていく喜びがありますね。

僕はまったく性質の異なる二役を演じるわけですけど、ボクシングジムの会長と、戸籍ブローカー、まぁ犯罪者ですね。刑務所に入る前の歌「交換しましょ」なんて歌は面白いですよ。

ミュージカルというのは、ただ良い声でも駄目なんですよね。説得力のある声、それとキャラクターを生かす声でないと。僕は二役ですからそれぞれにちょっと響きどころのニュアンスを変えて、歌います。それもまたとっても楽しみなんです。

 

鹿賀さんの若々しさ、バイタリティの根源はどこから来るのか? 舞台が好き、ってことかしら。

――そうですね。好きな舞台を続けるために、今でも自分の部屋でフィットネスバイクを漕いだり、バスタオルを口に当てて、周りに聞こえないようにして発声練習したりしてますよ。喉は使ってないと声が出なくなりますからね。

その成果をとっても楽しみにしています。

 

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