長雨でも、休んでばかりでも幸せにはならない

とはいえ土砂降りの雨続きだと、作物は育ちません。日照時間は、作物の収穫に大きな影響を与えます。

幸せになるためには、晴れだけではなく雨の日も必要ですが、長雨でもよくあります。

心の健康に休むことは大切です。

しかし、心が動かずに休んでばかりでも、幸せにはなれません。

心はいつも動いています。

もし、心の天気を数字で表すとすれば、快晴が10点、土砂降りの大雨を0点としたとき、今のあなたの心の天気は何点だと思いますか?

そう思うと、心が揺れていることに気づくでしょう。

朝は10点だった心の天気が、昼には7点になって、夕方には3点になることもあります。

今日はダメな日だと思っていた夜に、うれしいニュースが飛び込み、いきなり10点満点になるかもしれません。

そして、不思議なことに、点数では評価できない心のふれ幅も感じることでしょう。

アンビバレンス(両面感情)という言葉があります。同一の対象に対して相反する感情を同時に持つことを意味します。

たとえば、ある人に対して好意を寄せながらも、同時に憎しみの気持ちを併せ持つような感情を言います。同じように、心の天気も、晴れて日が差しているのに雨が降るように、一つの点数だけでは説明できない振れ幅もあります。

人生の目的は、幸せになることです。

しかし、人の心はいつも揺れています。揺れる思いを認めたうえで、ちょうどよい心のバランスを保ちながら、幸せな人生を送れるかが課題となります。

 

※本稿は『暗闇の中で「小さな灯」に気づくヒント だから、あなたも幸せになれる』(大和出版)の一部を再編集したものです。

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