人生の壁にぶつかると…(写真はイメージ/写真提供:Photo AC)
日々の暮らしにふと立ち止まり、「自分は何のために生きているのだろう…」と深い溜め息をつくことはありませんか?4000人を看取ったホスピス医・小澤竹俊氏によると、誰もにとって人生の目的は「幸せになること」だといいます。家庭や仕事の苦悩で心が押しつぶされそうなときこそ、目の前の“灯”に気づけば、思いがけず人生の意味が見えてくるかもしれません。著書『暗闇の中で「小さな灯」に気づくヒント だから、あなたも幸せになれる』より、一部を抜粋して紹介します。

夜空は暗いと、たくさんの星に気づく

私たちの人生は解決できる苦しみだけではありません。どれほど努力しても、時間を過去に戻すことはできません。

一度失ったものは、どれほどお金を出しても元には戻りません。解決が難しい苦しみは、残り続けます。

苦しみをかかえながらも、人は幸せを見つけることなどできるのでしょうか?

2011年3月11日、仙台の夜空はたくさんの星が輝いていました。

いつもであれば輝くネオンで明るい仙台の空ですが、この日は異なっていました。東日本大震災による影響で停電のため、真っ黒な夜空となっていました。

夜空には、普段は見えない小さな星まできらきらと輝いていました。

その星たちは、亡くなった魂が迷わず天国に行くための道しるべになったのではないかと、新聞の投書に書いてありました。