びっくりするほど成長してくれた息子
息子と一緒に、西オーストラリアにワイルドフラワーを見に行くツアーに参加したのは、治療を終えた1年後の2013年10月のことです。息子は、副作用が長引いて手足に痺れが残る私の荷物の運搬やパッキング、シャワーの操作や鍵の開け閉めなど、細々としたことを手伝ってくれました。
ツアーのメンバーは高齢者ばかりでしたが、息子は皆の話し相手になり、周囲を笑わせたり楽しませたりしながら盛り上げてくれたのです。
さすがに、息子には「足を揉んで」とは言えませんでしたが、上手にマッサージしてくれて、帰国後に足マッサージ機をプレゼントしてくれました。あれほど文句や愚痴ばかり言っていた息子が、私の病気を機に、びっくりするほど大人になったのです。
成長した息子の姿を見て、「病気になって、かえってよかったのかもしれないな」とさえ思いました。