加齢に伴う筋量の減少と筋力低下で、フレイルが進行する
脳卒中や脳梗塞などの病気によっていきなり要介護となってしまうというケースではなく、からだが徐々に弱っていって、身体的、精神的、社会的健康が脅かされ、やがて寝たきりになってしまうというケースです。
そういう意味では、フレイルの予防が健康寿命を延ばしていくうえで重要なポイントになるということがわかります。
このフレイルの上流には、加齢に伴う筋量の減少と筋力低下(サルコペニア)や、ロコモがあります。
サルコペニアやロコモによって運動器の機能が低下すると、外出もままならなくなってくるので、社会生活における人と人とのふれあいが失われ、次第に引きこもりになり、さらには認知機能の低下にもつながってしまう。
そしてそれらが要因となって、さらにフレイルが進行するという悪循環に陥ります。
つまり、サルコペニアやロコモは、ただ単にからだを自在に動かせなくなるというだけでなく、社会的および精神的な健康の悪化を経てフレイルから要介護へとつながる危険性も秘めているというわけです。