「ビールっ腹」や「浮き輪肉」など、なかなか落ちないお腹の肉に悩んでいる人は多いのではないでしょうか。日本体育大学の岡田隆教授は、「人体を太らせる力を持つ『三大栄養素(脂質・炭水化物・たんぱく質)』を自在に操り、たくさん食べても太らない体を作っていく」ことが「科学的に正しいダイエット」だと語ります。今回は、岡田教授の著書『日体大教授が教える 「脂肪燃焼」食 運動0でお腹が凹む!』から一部を抜粋してお届けします。
あと10回! 噛む回数を増やす
みなさんは子供の頃、お母さんに「よく噛んで食べなさい」と言われたことがあると思います。でもそれを言っているお母さん自身も、なぜなのかはわかっていない。
私はこれの明快な答えを提示したいと思います。それはズバリ「痩せられるから」。つまり噛むことで、体脂肪を落とすことができる。それなら痩せたいみなさんは、よく噛むしかない。
でもみなさんは、今まで噛むことをほとんど意識していないにちがいありません。噛むことは、食習慣から反射的に行っているからです。なので、よく噛もうと思えば、意識的に行うしかありません。また意識的に行っても、いつか無意識の習慣が優勢になり、元通りあまり噛まなくなってしまう。そう考えると簡単そうで、なかなか難しい。だから意識的によく噛むことを続けるためには、まずはなぜ痩せるのかを理解した方がいいでしょう。
理屈を理解すると「なるほど」と思う。するとそのことが、それだけ深くその人の頭に入り、またモチベーションとなって、続けようとする。逆に理屈を理解しないとモチベーションは上がるはずもなく、面倒くさくなり、すぐにやめてしまいます。