「髪を切ったらつきあってくれますか?」

アンナ 初めて会ったのは、今年のゴールデンウィーク。場所は都内のイタリアンレストランでした。カジュアルな雰囲気を想定していたら、豪華な店で驚きました。

世継 どんな店を選ぶ男なのか、試されてると思ったんです(笑)。やってきた彼女が「梅宮アンナと申します」と深々とお辞儀をする姿を見て、すごく礼儀正しい人なんだと驚きました。

小さな鞄を体の前で両手をきちんと揃えて持って、椅子の横に立ったままでいるから、「座ってください」とすすめたんです。そうしたら、「失礼します」と言ってから座るんですよ。座ってからも勝手にメニューをめくったりしない。

僕が「何を飲まれますか?」と尋ねたら、「お任せします」という応えで、その瞬間に「また試されてる!」と緊張しました。(笑)

アンナ 私はあまりお酒を飲まないから、何がいいのかわからなかっただけなんです。

世継 食通で知られた梅宮辰夫さんの娘だと考えると、いろいろハードルが上がってしまい、すごく悩みました。

アンナ 彼が選んだのは超高級なシャンパンだったので、私は私で「お金がかかりそうな人だな」と思ったんです(笑)。でも一緒に過ごす時間はとても楽しかった。彼も過去に病気をしていたことを話してくれ、お互いの後遺症なども告白できたのです。

私、つまらないと長居はしないタイプなのですが、その日は帰る理由が見つからなくて、自然な流れで次の店に行き、気がついたら0時近く。最後は銀座の、彼の行きつけのクラブに行きました。