1秒先は闇
ある時回路が外れて呼吸ができなくなり、助けも求められずもがき苦しんだことがあります。その間わずか2分程度でしたが、次第に気が遠くなり、このまま死ぬのかと覚悟しました。
それほど呼吸できないことは苦しいことなのです。回路が外れることによる事故死は知人の関係者にもあったそうで、知人は「3分が勝負だよ」と語っていました。
この事故の怖いところはいつ何時起こるか全く予測できないことです。「一寸先は闇」とはよく言われますが、私の場合は「1秒先は闇」なのです。
先の2分間の危機から救ってくれたのは妻でしたが、妻憲子はあらゆる意味で私の司令塔になってくれています。ケアマネさんをはじめ医療スタッフ・介護スタッフとの折衝はもちろん、入退院の手続きに至るまで全てのケアのマネジメントをこなしています。そればかりか、週3日ほど看護学校の講師や発達障害者センターの相談員等の仕事に出るほど元気で、何の心配もないと思っていました。