「活動モード」になっている昼間の入浴では…
では、昼間の入浴はどうでしょうか。
昼の時間帯は交感神経にスイッチが入っているため、体は「活動モード」になっています。そのため、入浴によるリラックス効果が得にくくなることがあります。
運動をして汗をかいたら、昼間でも入浴したくなるでしょう。このときにも注意が必要です。
運動直後の筋肉は、筋肉内にたまった疲労物質の排出を促すために、多くの血流を必要としています。
ところが、入浴をしてしまうと皮膚周辺の血流が優先されてしまい、筋肉への血流が不足することがあります。
そのせいで、疲労物質の排出が滞り、疲労回復が遅れてしまうことがあるのです。このことから、運動後は30分~1時間ほど休憩を取ってから入浴するとよいでしょう。
とはいえ、「どうしても汗を流したい」という場合には、シャワーでサッと流すか、38℃程度のぬるめのお湯に10分程度浸かるようにしてください。
私が行った実験では、38℃程度のぬる湯では、運動直後に入浴しても筋肉の疲労回復が遅くなることは見られなかったためです。
いずれにしても、健康効果を期待するのであれば、太陽が沈んだ後の時間帯がもっとも適しています。
※本稿は『入浴 それは、世界一簡単な健康習慣』(アスコム)の一部を再編集したものです。
『入浴 それは、世界一簡単な健康習慣』(著:早坂信哉/アスコム)
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それよりも、自宅のお風呂に「この温度」で「この時間」浸かることをお勧めします。




