亡くなったのは13日です。東京にいた私の娘(長女・カイさん)を呼び、二人で最期を看取りました。人はいずれ逝かなくてはいけないし、それがいつかはわからないけれど、心の準備はだいぶ前からしていました。
今年5月12日の、父のお別れの会には、600名近くの方がいらしてくださって。私はご挨拶で「やさしくてちょっとヘンなお父さん」と話しました。
会社勤めではないからずっと家にいるし、家の中をパンツ一丁で歩き回る父親はあまりいないということも、大人になってから知ったんです。トイレに入る時も扉は開けっ放しで、たとえ閉めてもドア越しに会話したり。
お墓参りもあまりしないし、クリスマスも祝わない。今の私が形式にこだわらないのも、親からの影響が大きいですね。
中学生の時、天気がいいから学校をさぼって海へドライブに行きたいと言ったら、「よし、じゃあ行こう」と湘南海岸に連れていってくれて。そういうことをしてくれる父親でした。とにかくやさしくて、怒られた記憶は一切ありません。おかげで私はかなりのお父さん子でした。