“モヤモヤ”が残るなら、保険が効かなくても取るべき

それでも、「ここ」という時は、勇気を持って、セカンドオピニオンを積極的に取る方が良いと思います。では、どんなケースが「ここ」という時なのでしょうか。

「がん情報サービス」が挙げている事例がわかりやすいので、引用します(*2)。

 

・がんと診断された。担当医から説明を受けたが、診断について別の医師の意見を聞きたい
・がんと診断され、治療選択について説明を受けたが決められない
・担当医の話に納得いかない部分がある
・担当医の意見を別の角度からも検討したい
・再発の診断を受けたが、担当医が提示する以外にも治療の選択肢がないかを知りたい

 

主治医とのやり取りの中で、どうしてもこの事例で出てきたような“モヤモヤ”が残る。そして、看護師や薬剤師などの周囲の医療職に相談しても、その“モヤモヤ”が消えない、ということであれば、セカンドオピニオンの取得を検討してみると良いと思います。

『後悔しないがんの病院と名医の探し方~「有名病院」「ランキング」に頼らず、最善の選択を』(著:鈴木英介/大和書房)

一つだけ注意してもらいたいのは、セカンドオピニオンは、通常の場合は主治医を変更することを前提とはしていない、ということです。あくまでも、第三者としての参考意見をもらうのが本来の目的ですから、この点は誤解のないようにしてください。実際、セカンドオピニオンを受け付けている医療機関では、「転院目的のセカンドオピニオンはお断り」と明確に記載していることも多いです。

いざセカンドオピニオンを取ると言っても、「どの先生にセカンドオピニオンをお願いすれば良いかわからない」と思う方もいるでしょう。

この場合、以下の3点を意識すると良いと思います。

1)主治医と異なる出身大学/医局の医師にお願いする
2)自分のがん種に関わる専門医から選ぶ
3)ネット広告で勧誘する医療機関の医師は避ける

1)については、同じ大学/医局の医師だと、主治医と濃密な関係(先輩/後輩/同期など)である可能性が高く、真の意味で客観的な立場に立ちにくい、という懸念があるからです。また、例えば、一部のがんの術式や抗がん剤の組み合わせなどで、その大学/医局特有の流儀があるケースもあったりしますので、そういった意味でも異なる出身大学/医局の方が良いでしょう。

2)は非常に重要な要件です。真の専門性が担保された医師でなければ、セカンドオピニオンを依頼する意味がありません。

3)は、ネット上で「がん 無料相談」などのキーワードで広告を出している一部の病院は、専門性があるように装っているものの、実際は、エビデンスの乏しい怪しげな治療法を、自由診療で提供するクリニックに誘導する入口だったりするので、要注意です。「まずはお気軽にご相談ください」などと書いてあるようなサイトは、触れずにおくのが吉です。