「私も友達を招いてご馳走する時は時間をかけて丁寧に作りますが、台湾は外食産業が発達しているので、普段は9割方外食です」(楊さん)

角田 台湾の多文化性について、日本人の私にはわからない部分もありますが、料理の違いはとても面白く読みました。民族によって食文化や食材の呼び方が異なるんですね。

『四維街~』には本当にたくさんの料理が出てきますが、100年前に日本人が書いたレシピブックが登場して、若い女の子たちが再現する美味しそうなシーンも。知らない料理ばかりだったので、どういうものなのかな、食べてみたいな、と思いながら読んでいました。

 台湾の読者からも、「夜中にこの本を読まないほうがいい。お腹が空くから」という感想が多く寄せられて。(笑)

角田 今、日本で人気のレシピは、タイパ(時短)を意識したものがほとんどです。この本には手間のかかる料理もたくさん出てきて、料理を作る時間の豊かさを感じました。

 料理にタイパが求められているのは台湾も同じですね。私も友達を招いてご馳走する時は時間をかけて丁寧に作りますが、台湾は外食産業が発達しているので、普段は9割方外食です。

角田 ところで、食の好みが合わない人っているものですよね。そういう人と親しくなるのは難しいと思いますか?

 そういうこともあるかもしれませんね。ただ台湾は多元的な社会で、食のバラエティも本当に豊かです。だから、一つ一つのものについて好みが合わないことがあっても、きっと共通で食べられるものがあるはずなので、そこは大丈夫じゃないかな、と。(笑)