仙骨の正しい位置を知り、キープするには

20年間、姿勢が大事だと伝道してきて、生徒さんに毎度言われることは「仙骨を立てた後、キープできない」ということです。そこで、仙骨を探し、正しい位置に立たせた後に腰回りに巻いて、キープするベルトを開発しました。このベルトは、EMSの電気刺激を与えるなど他力に頼るものではなく、“自力”を促すものです。正しく使って仙骨を立てる習慣がつけば、1、2ヵ月で手放せると思います。

お尻をプリっとする「反り腰癖」がある方の前傾した仙骨がまっすぐになると、最初は姿勢が悪く猫背になったように感じるそうです。一方で仙骨が後傾していた猫背の方は前に傾いているように感じる。このベルトを使っていただく以外にも、座ったり立ったりした時に他人に見てもらって、仙骨を立て、写真を撮影して感覚を覚えるという方法も有効です。とにかく、まずは自分の仙骨が正しい角度で立っていないことを知っていただくことが大切な第一歩です。

正しい姿勢を作り、巻くだけ

新幹線の座席などは仙骨が後ろに寝て猫背になっている状態の人に心地よく設計させています。私は、座席の後ろの凹んでいる部分にタオルや読み終えた雑誌などを敷いて座っています。基本は乗り物でリクライニングを傾けることはありません。仙骨が立っていれば、もたれなくても疲れないからです。足はピッタリとつけず腰幅に開いて足は組まない。その姿勢でいれば長時間座っていても、腰やお尻が痛くなったりすることがないのです。

現代では敬遠されがちな和式トイレ。これは屈伸運動をするための装置なので、選べるならば私は和式トイレに一直線です(笑)。和式トイレの時代、我々女性は、1日8回ほど強制的に屈伸運動をしていました。農作業で草を抜くときもそう。しゃがむ姿勢をとるとき、実は仙骨は立っているのです。現代人はいつの間にかその姿勢を避けるようになってきました。仙骨が傾いている人が増えるにつれて、不健康の訴えも増えてきたのがこの現代なのです。

椎名由紀
参加者と一緒に田植えをする椎名さん(右) (写真提供:椎名さん)