夫が亡くなって3年が経ちます。彼がパーキンソン病を発症していることがわかったのは、17年のこと。
パーキンソン病は、脳内のドーパミンが減って身体が動かなくなる進行性の病です。夫は次第に歩けなくなり、車いす生活に。その2年ほど前に、東京・石神井の一軒家から娘の暮らす神奈川県のマンションに引っ越していたので、自宅介護ができたのです。
一軒家は段差だらけでしたが、マンションはバリアフリーですから。夫は、自分のそういう現状を淡々と受け入れている様子でした。
強い薬を使っていたので、副作用で夜中に幻覚に襲われたり、車いすに乗って家から抜け出して転倒したり。大変なこともありましたが、最期まで介護したかった。私に自由に女優業を続けさせてくれた、優しい夫に恩返しをしたかったのです。
21年、誤嚥性肺炎を起こして入院し、胃ろうを造設したのを機に、パーキンソン病専門の施設に入所することになりました。できることはしてあげられたという気持ちがあったので、穏やかな心で見送ることができたと思います。