部屋の様子がバロメーター
診断を受けた日から、僕は「認知症を進行させない」「認知機能への下り坂を緩やかにする」を常にイメージしながら過ごしています。
認知症対策はいろいろ提唱されていますが、大事なのは、数ある対策の中から自分に合う方法を見つけて、ゆっくりでいいからそれに専心することです。
89歳の今は以前のようにキビキビとは動けなくて、すべてがゆっくり。でもね、そんな日々の中でこそ思うのです。何をするにせよ、漫然とではなく、やり始めたら最後まできちんとやり通すことが大切なのだと。
たとえば料理も、若いころは3品同時進行で作ったりしていましたが、今そんなことをしたら、鍋焦がしの連続になります。今は、一品を丁寧に作って、その後、もう一品、作るんです。
体操も同じで、一つひとつを突き詰めて、じっくり向き合い、時間をかけて最後までやり通す。それが老人生活の極意です。
僕の場合、部屋の散らかり具合がある種のバロメーターになっています。仕事が続くと掃除に手が回らず部屋が散らかる。そんなとき、クリニックの体操の回数を増やすと、いつの間にか、乱雑な部屋を片づけているのです。偶然に気づいた現象なので、目下、体操と掃除の関係を考察しています。